もくじ
空気清浄機でコロナウィルスを除去できるの?
コロナウィルスの影響で空気清浄機の需要が増えていると言われていますが、果たして効果があるのでしょうか?
この件について調べた結果、ある機種を除いて、「その効果はわからない」という結論になりました。
ただし、全く効果がないわけではないようです。
コロナウィルスに対する空気清浄機の効果について調査してみました。
空気清浄機の仕組み
空気清浄機の基本的な仕組みは、空気中のごみやほこり、花粉など含む空気を吸い込んで、高密度のフィルタでろ過した空気を再放出するようになっています。(空気清浄機にはいろいろ種類がありますが、今回は家庭用を前提とします。)
図解すると下記のようになります。
たいていの空気清浄機の吸い込み口は後ろ側にあり、吸い込んだほこりや花粉を含んだ空気をHEPA(*1)と呼ばれる非常に目の細かいフィルタを通して除去して、きれいな空気にして吐き出します。
吐き出し口は前面や上側にあります。さらに臭いを除去するために活性炭などを通す機種もあります。
このHEPAフィルタで除去できるのは、0.3μm(マイクロメートル*2)以上のほこりや花粉となります。花粉症でお馴染みのスギ花粉の場合約30μm、以前話題になったPM2.5という汚染物質は2.5μmですので、HEPAフィルタで十分地除去可能です。
*1:HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)の略語
HEPAフィルターの性能は、日本工業規格(JIS規格)において「定格流量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルター」として定義されています。
*2:1マイクロメートルは、0.001ミリメートル
新型コロナウイルスに対する効果
今回の新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)の場合は、0.05~0.2μmといわれています。そのため、HEPAフィルタで、コロナウィルスrは除去しきれない可能性が高いため、現時点で「その効果はわからない」といわれています。
エッ!効果がわからないじゃなくて「効果なし」じゃないの?
いえいえ、そうとも言えないんです。
0.05μmのコロナウィルスは、たしかにHEPAフィルタを通過してしまうのですが、今回の感染は飛沫感染といって、感染者のセキやくしゃみと共に空気中に飛びだしたウィルスを他の人が吸い込むことによって感染すると言われています。
つまり、ウィルスの粒子単体ではなく、唾液や鼻水の水分に付着して空気中に存在する可能性が高く、粒子単体より大きな粒となるため、HEPAフィルタでかなり除去できる可能性があるわけです。
市販されているマスクは、HEPAフィルタほど目が細かくないので、コロナウィルスは通してしまうけれど、水分を含んだコロナウィルスは、大きいので、マスクで十分防げるというわけです。
だから、「マスクをしなさい!」って言われるんですね。
はい、その通りです。
ただし、同じ部屋に感染者と非感染者がいた場合、空気清浄機が機能を果たす前に非感染者がウィルスを含む空気を吸い込む可能性が高いので、空気清浄機を動作させているからといって安全とは言い切れません。
なので、感染の疑いのある人と同じ部屋で過ごす場合は、空気清浄機があっても、お互いにマスクはした方がいいですね。
コロナウイルスを不活性化するプラズマクラスター
上記の一般的な空気清浄機に対してシャープがら発売されているプラズマクラスター搭載の空気清浄機の場合、空気中のウィルスを不活性化する効果があることが実験により証明されました。
プラズマクラスターというのは、シャープが独自に開発した技術で、フィルタで浄化した空気を送り出す際にイオン発生機により、空気をイオン化して噴き出すような構造になっています。
このイオン化された空気(正確には細かい水滴のようなもの)が、ウィルスの触手部の水素(H)を抜き取って破壊するため、ウィルスはヒトの細胞に感染することができなくなります。
この状態を不活性化といいます。今回の実験では、プラズマクラスターを発生させることにより、コロナウイルス科に属するネココロナウイルスについて、発生させなかった場合と比べて40分以内で99.7%のウィルスを不活化することが実証されました。
この調査は、社団法人北里研究所とシャープが共同で行った実験データです。
下記のシャープのホームページに記載された内容を抜粋して掲載します。
「世界初、プラズマクラスターイオン技術が浮遊『コロナウイルス』を不活化」
この調査では、ヒトコロナウィルスとSARSウィルスの効果については実証ができていないようなので、ちょっと残念です。今回の新型コロナウィルスについてもぜひ実験して欲しいところです。
これは、タコに例えるなら、タコの足についている吸盤を使えなくしてしまうようなものですね。
吸盤をもぎ取られたコロナウィルスは、人間の細胞に巻き付くことができなくなって、ヒトに感染できなくなるということですね。
上記の他、プラズマクラスターによる不活性化の効果が認められたものが下記の表です。
プラズマクラスターのどれを選べばいいの?
プラズマクラスター搭載の空気清浄機がウィルスに効果があることは分かったけれど、プラズマクラスターっていっぱい種類があって、いったいどれを選べばいいの?
機種選定に当たっては、下記の点に注意してください。
設置場所の広さと、予算を考えて選んでください。
ちなみにシャープが採用しているHEPAフィルタは、0.1㎛ぐらいの粒子も除去できるそうですよ。
- 使う部屋より広い能力を持っているか?
例えば、8畳の部屋で使うなら10畳以上で選定 - 加湿機能は必要か?
部屋の湿度を高めると肌やのどにうるおいを与えられます。
加湿器がすでにある場合以外は、加湿付きの方がいいですね。
加湿器を別途購入するよりは安上がりです。 - プラズマクラスター7000と25000の違いは?
シャープのホームぺージを見てみると、プラズマクラスターにも種類があります。
プラズマクラスターの後の数字は、適用床面積の部屋中央(床上1.2m)における1平方センチメートル当たりのイオン個数の目安を示しています。
当然、イオン個数が多いほど効果は高くなりますが、予算との兼ね合いで決めればいいでしょう。 - 発売された時期は新しいほどいい?
当然、新しいほど性能は良くなっていますが、古い機種でもそれほど性能が落ちるわけではありません。少し前のものが安く買えるのであれば、そちらを選んでも、それでも問題はないと思います。
例えば、12畳のリビングに取り付ける加湿付き空気清浄機とした場合、現時点でお買い得な商品は下記のKC-J50Hです。この機種はプラズマクラスター7000の2018年モデルです。そのためか、現時点で15,980円(税込み、送料無料)とかなり安くなっています。
主な仕様は下記のとおりです。
加湿器の有効面積と空気清浄できる面積に大きな開きがあるようですね。
レンタルなら月額1,900円から利用可能
空気清浄機って、今はコロナウィルスの関係でフル回転しそうですが、来年になれば使わないかも知れません。
使わなくなってしまうとせっかく高い買い物をしても無駄になってしまいます。
特に空気清浄機の場合、定期的に交換しないといけない部品があり、これがけっこう高いです。
また、故障が発生した場合など、修理中は利用することができません。(保証期間が過ぎていると修理代も発生します。)
それに対してレンタルの場合、購入価格の十分の一程度の金額を払えば、故障時は(保証期間に関係なく)無償交換してもらえますし、交換部品もレンタル代に含まれていますので、交換時期になると自動的に交換部品が届くような仕組みになっています。 そして、使わなくなった場合、返却した翌月からレンタル代の支払いは不要となります。
実は、我が家にも購入品の空気清浄機があるんですが、定期交換部品を購入していないため、ほとんど空気清浄効果がなくなっています。それだけに交換部品が無料というのは、魅力的です。
なんといっても初期費用が非常に安く抑えられるのがいいですね。
レンタルをご希望の場合、下記のリンクから申込できます。
レンタル料以外の費用は一切かかりません!【レンタル空気清浄機】
こちらのサイトを見てみると、ダイキンとシャープの空気清浄機を厳選して扱っているようですが、上記の理由により、シャープのプラズマクラスター7000を選ぶ方がいいです。
加湿なしのプラズマクラスターがKC-J50Hとほぼ同じ仕様(加湿なし)で、月々1,900円(税別)となっています。
加湿付きプラズマクラスターの場合は、月々2,400円(税別)となっています。
こちらの商品の値段を調べてみたところ、前者が2万7千円ぐらい、後者が3万円ぐらいでした。
1年間の支払額では、購入価格に近くなりますが、メンテ費用を含めて考えるとレンタルという選択肢もありだと思います。
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